こんにちは。行政書士の天山恵理子です。
建設業キャリアアップシステム(以下、CCUS)で技能者登録をする際、「簡略型」と「詳細型」を選ぶ必要があります。
本日は、登録の際にこのどちらを選択するべきか?という点について解説いたします。
それぞれの登録項目
簡略型で登録できることは、以下の通りです。
- 本人情報
- 所属先情報
- 職種
- 経験等
- 社会保険
- 建退共
- 中退共
資格などの登録は出来ず、基本的には入退場のみを記録していくことになります。
一方、詳細型で登録できることは、簡略型で登録できる項目に加え、さらに以下の項目を登録することができます。
- 労災保険特別加入
- 健康診断
- 学歴
- 登録基幹技能者資格
- 保有資格等
- 研修等受講履歴
- 表彰履歴
このように、簡略型に比べてより詳細な情報を登録することができます。
特に、保有資格等を登録することができるので、どのような立場で就業したかという情報をシステムに蓄積することができます。
手数料の違い
簡略型の場合は、2,500円(税込み)
詳細型の場合は、4,900円(税込み)
それぞれの、登録手数料は以下の通りです。
審査項目が多いので、詳細型の方が費用が掛かるようです。
レベルアップ判定ができるのは詳細型だけ
公共工事の入札に参加する建設業者様は毎年、経営事項審査を受審していると思います。
その経営事項審査で加点の対象となるレベルアップ判定ができるのは、詳細型だけとなっています。
そのような資格をもって就業したのか?そのような立場で修業したのか?というような情報は、詳細型でしかシステムに蓄積されることはありません。
公共工事に入らな場合であっても、技術や知識の向上を客観的に証明することができる一つの証明手段となり得ます。
簡略型でもよいと思われる場合
- 早くカードを手元にほしい場合
- 公共工事に入る予定がないばあい
- とりあえず、現場に入れればよい
上記のような場合には、簡易型でもよいかもしれません。
また一度、簡易型で登録しても、後で詳細型に変更することも出来ますので、一旦簡易型で登録しておく…というのも選択肢の一つかもしれません。
詳細型の方がよいと思われる場合
- 経営事項審査で加点を狙いたい場合
- 技能者の知識や技能の向上を客観的に評価したい場合
上記のような場合には、詳細型で登録する方がよいでしょう。
なお、一度詳細型で登録した場合は、簡略型に変更することは出来ないようです。
ちなみに、簡略型か詳細型かは、会社全体で合わせる必要はなく、例えば高齢の技能者さんだけ現場の入退場だけが分かればいい簡略型にして、その他の技能者さんを詳細型にするということも可能です。
結論、経営事項審査で加点を狙うなら詳細型!!
両者のどちらを選択するかは、経営事項審査の加点を狙うかどうかによって決まりそうです。
ただ、詳細型は入力項目が多く、必要となる書類も増えてくるため、簡略型に比べると少々手間がかかるという現実もあります。
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